全日本大学駅伝の開催があすに迫った10月4日(土)、名古屋市内で記者会見が行われ、有力校の監督が優勝への意気込みなどを語りました。
4連覇を狙う駒澤大の藤田敦史監督は「チーム目標としては、優勝、4連覇というところで考えております」と静かに語り、自信をにじませました。今年度は、達成すれば大学駅伝史上初となる2季連続の三大駅伝(全日本のほか、出雲、箱根)3冠にも挑んでいるが、「とにかくこの全日本大学駅伝を一つ全力で取りにいく」と油断をみせませんでした。
前回2位の國學院大の前田康弘監督は「ストップ駒澤の1番手で、しっかり勝負する気持ちを持って、今大会は(駒澤大の連覇を)止めたいと思います」と意気込みをみせました。前田監督は駒澤大OBで同大が本大会初優勝した時に7区を走り、アンカーだった藤田監督にたすきを渡した間柄です。「すごい縁。ライバルに挙げてもらえるだけでも嬉しいんです。しっかりチャレンジして、挑みたいなという気持ちが強いです」。
前回3位の青山学院大の原晋監督は「ここにいる6大学は皆、優勝を狙える」とした上で、恒例の作戦名を発表しました。「名古屋大作戦」。その心は、「第55回、5年ぶりの優勝、な【ご】や。ということですね」。出雲駅伝で優勝した駒澤大が序盤から逃げ切ったことを例にあげて、前半の遅れは致命的と冷静に状況分析。レース序盤の名古屋地区での走りが重要という解説をしてくれました。
前回4位の順天堂大の長門俊介監督は8位まで与えられる翌年のシード権をまずは目標として挙げました。「早い段階で良い流れに乗って、あとはもう手堅く手堅く。出雲駅伝が関東の出場校の中で最下位でしたので、一つでも上の順位を狙って」。主将の三浦龍司選手が五輪や世界選手権で入賞する活躍をできた要因の一つとして、6月にある本大会の関東地区選考会を回避でき、トラックレースに集中できた点をあげて「後輩たちにこのシード権を残す」という三浦選手の言葉を紹介しました。
前回5位の創価大の榎木和貴監督は「まだ我々は2回目の出場になるんです。目標として3位以上をあげております」と慎重な物言いでした。一方で、更なる上位を狙う意欲を示しました。「箱根(2021年、2位)では、狙ってっていうよりも、たまたま流れが良くて、悪条件にも助けられた。常に3位以上を目指しながら、チャンスがあれば優勝を狙って挑んでいく。その中で勝ち切る。そういった理想的なチームになっていくように今回の全日本大学駅伝もステップにしたい」。
前回7位ながら、昨年度の箱根駅伝で2位に食い込んだ中央大の藤原正和監督は「優勝にチャレンジしたいなと思っております。出雲駅伝で結果として良くなかったんですけど、いろんなことにチャレンジした中で、10月は非常に良い練習をやってくれました」。エース級の3選手を1~3区に並べる区間配置にも注目が集まっています。「3区の吉居大和もかなり良い状態で3区に置いてますので、序盤でしっかりと勝負」と話しました。
レースは、あす11月5日(日)午前8時10分号砲です。